最近週一で図書館に通っているアオドリーです。でもそのわりに本をたくさん読めているわけではありません。
何を読もうかなと思ったときに、図書館の蔵書検索で「図書館」と検索して出てきた本を借りました。

図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける
- 作者: 奥野宣之
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2016/03/07
- メディア: 単行本
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読み始めてから、「読書は1冊のノートにまとめなさい」の人だと気づきました。細かい見出し、要点を太字にする等なんだか特徴が似ているなと思い、著者紹介を読みにいってわかりました。なんか縁があるのかな。
それにしても、「読書はー」の中では、読書の本なのに図書館については全くといっていいほど登場していません。たしか、「本を手にする場合のレアケース」として図書館で借りるパターンを書いていて、本好きにしては偏っているのでは?と思ったのでした。なのに、その5年後?の2013年には司書資格を取るほど図書館にハマってしまうとは。本を出し続けている方の、ハマるものの変化がわかるというのは興味深いです。
本書では、図書館の魅力と、筆者が実践している図書館の活用法を紹介しています。
全国ほとんどの市区にある公共図書館。多様で豊かな情報に、「無料で」アクセスでき、自分が求めていると自覚していない情報にまで出会える場としています。
書店よりもタイトル数が多い図書館の魅力を語るときの、書店が「現代の縮図」なら、図書館の棚は「社会の足跡」の表現はうまいなあと思いました。
この「多様で豊か」の点は、本当にすごい。わたしのようなネット大好き人間にとっては、「ネットで得られる情報は質量ともに貧しい」と言われると、わかってはいても、その通りだよなあと実感します。
なので図書館では多読ができます。多読をしている人にはあたりまえのことかもしれませんが、多読の利点として「相場観」ができることや、「できるだけたくさん読んで、できるだけ使わない」という成果の出し方が書かれていて、そんなことは書店では難しく、図書館だからできることなのです。
ほかになるほどと思った活用法を列挙します。
- オンライン図書目録(OPAC)は検索しずらいので、気になるキーワードを含んだ図書が、NDC(日本十進分類法)でどう分類されているのかを調べるのに利用する。
- 自宅で揃えるのが難しいリファレンスブック(百科事典や地図など)を活用する。まずこれらにあたることで、知識の抜けを防げる。
- 児童書やビジュアル本(特に河出書房『ふくろうの本』、新潮社『とんぼの本』、平凡社『コロナブックス』がおすすめ)を見ると視点が変わっておもしろい。
- 司書に手伝ってもらいたいときは「レファレンスお願いします」といえば、がっつり調べものをしますの意思表示になる。
- 表紙、背表紙、奥付、著者プロフィールの4個所を割付コピーすると、成果の持ち帰りに便利。
- 図書館の本は熟読しない。熟読したくなったら買う。
- 古典名著はだいたいの図書館にある上めったに貸し出しがされないので、立ち寄った図書館で「いつもの本」を少しだけ読むボトルキープのような習慣をつける
- 有料データベースを活用する。特に、国会図書館のデジタル化資料送信サービス。
それから超絶便利そうでしっかりコピーをとったのがこのページです。
普段から図書館を利用している人にとってはめあたらしいことはないのかもしれませんが、つい最近図書館を利用しはじめたわたしにとっては、図書館をもっと好きになりそうな長所が満載の楽しい本でした。
ただ、自己啓発系でありがちな表現として「力をもらう」「生き方を選び取る」といった表現がたまに出てきて、それは正直うっとおしいなとは思ってしまいますが。
わたしは港北図書館ばかり行っていますが、著者にならってほかの図書館にも足をのばし、使い分けるなんてことができるようになるといいなと思いました。