Still Life

生活の記録。

三岸節子展に行って来ました






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母と一緒に三岸節子展に行って来ました。日本橋高島屋の特設会場です。
今回も母が行きたいと言い出し、チケットも取ってくれました。


三岸節子は明治生まれの洋画家です。構図も色も大胆で、カッコイイなーな絵がいっぱい。
わたしは知らなかった画家なのですが・・・明治生まれのおばあちゃん画家がこんな派手派手な絵を描いていたと思うと、それだけでわくわくしてきます。
生活も同時代の女性に比べれば信じられないくらいアクティブです。60歳を過ぎてから、「風景画家になってパリで個展を開く」と決めて、息子や孫を引き連れてフランスに移住してしまうのです。
20年もフランスで生活した後、日本に戻って、窓からの風景や花の絵を描きながら、96歳で亡くなりました。


筆の運び方は母が好みそうな絵でした。わたしも、写実的過ぎる絵よりはこういうほうが断然好きです。でも構図も色もとにかく大胆すぎて、好みが分かれる絵ばかりだなあと思いました。とりわけ抽象的な絵の前に来ると母は「こんな絵が描ける段階に行きたいけど全然届かない」と言っていました。


来年70歳になる母が、同い年くらいの頃の三岸節子の絵を見ながら、「お母さんもまだまだこれからだねー!」などと言っていました。
ヨーロッパ各国の風景画を見ながら、母の心もフランスに行っていたのでしょうが、残念ながら三岸節子のように既に留学している息子がいるわけじゃないので、簡単には外国に移住はできないでしょう。。


そんな母ですが、来月にグループ展を開きます。
三岸節子に比べれば全然平凡な人生を送っている母なのですが(それゆえ絵も平凡)、平凡な上更に継続もできない娘から見ると、絵を描き続けていること、ただそれだけでもすごいなーって思います。